大阪の岸辺というところに行きました。
ここは、再開発によって北大阪健康医療都市という街が作られています。
昨年末には吹田市民病院が移転オープンし、
いよいよ今年7月ごろには国立循環器病研究センターが移転してきます。
駅前には飲食店やスーパー、ホテルなどが入った商業ビルもあって
これからどんどん発展していきそうな感じです。
いくつかある飲食店の中には
「かるしおメニュー」が食べられるお店がありました。
「かるしお」とは国立循環器病研究センターが推奨する減塩の考え方。
「塩をかるく使って美味しさを引き出す」ということなのだそうです。
参考にこちらもどうぞ↓
かるしおプロジェクト http://www.ncvc.go.jp/karushio/
少し前に「かるしおレシピ」の本も出ていたので、ご存知かもしれません。
せっかくなので、その日のランチはそのお店で定食をいただいてきました。
感想は、というと、まあふつうの定食(笑)でしたが、
店内はおそらく病院に診察やお見舞いで行ってきた人たちで、
結構混み合っていました。
8割ぐらいが女性、年齢層は4、50代以上かな?
健康とか体にいい食事とかに、いかにも興味ありそうな感じの人が多かったです。
(あくまで個人の感想ですが)
それで思ったのですけれど…。
「かるしお」って要は現代医学あるいは栄養学に基づいた
健康的な食事としてのひとつの考え方なのですよね。
(「かるしお」と認定されるには
1食600kcal程度とか食塩2g未満などの基準があります)
そして、国循が認定、ということなので、
その奥には「循環器病の予防や治療」というテーマがあります。
つまり、お店に来ていたお客さんは「薄味のものを食べたい」というよりも
「医学や栄養学に基づいた」
「国循が認めている」
「循環器病の予防や治療に良い」料理だということを
魅力に感じて来店しているお客さんも多いんじゃないかな
という気がするのです。
こういう考え方って、今私たちが伝えようとしている「薬膳」の世界でも
もっと取り入れてもいいんじゃないでしょうか?
あ、別に誰か偉い先生のお墨付きをもらいなさい、という話ではなくて。
今ある「薬膳」のお店とか、もうちょっと広げて「教室」とかもそうですけれど
「薬膳」というひとつの大きなテーマそのものを魅力のポイントとして
打ち出しているところって多いと思うのです。
でも、それってちょっと漠然としすぎているところもあるんじゃないかな?
という気がします。
お客さんの立場にしてみたら、
「薬膳って良さそうだけど、ところでそれって何にいいの?」
と思われていることもあるかもしれません。
それよりはもう一歩踏み込んで、
例えば「妊活・ベビ待ちの人向け」に特化した薬膳カフェとか
「高齢者の養生」をテーマにした薬膳料理教室とか。
「薬膳」の理論を使ってワンテーマに絞った料理を
提供するお店だったり教える教室だったり、というものが
これからはもっと増えてもいいんじゃないかな
と「かるしお」メニューを食べながら思ったのです。
これからはもっと薬膳が広まって、
薬膳を伝える人、仕事にする人が増えるんじゃないか、と先ほど書きました。
ということは、裏を返せば、ただ単に「薬膳」とうたっているだけでは
正直、これから競合相手もたくさん出てくるわけです。
でもそこに何かワンテーマをプラスすれば、
それはあなたらしい「薬膳」のお店、教室になるし、
数ある「薬膳」のお店や教室の中から「あなた」が選ばれる理由になります。
だから、ぜひ今のうちから
あなたのお店、教室では「薬膳」というツールに
どんなテーマをプラスしてくのか、ということを考えてみてください。
「テーマ」ということがイメージしにくければ
例えば来てもらうお客様像とか、
自分で伝えるのに得意だったり好きだと思う内容とかでもいいです。
それが「あなたならでは」の色となり、
そこに共感する人たちがファンになってくれます。
これから始まる令和の時代って、
いろんな意味づけされていますけれど、
私個人としては、いろんな人たちがそれぞれの魅力や能力を活かしあうことで
調和していく時代になっていくんじゃないかな、と
なんとなくですが感じています。
なのでこれからは「あなたならでは」という
テーマや魅力を打ち出していくことって
これまで以上に大切になっていくような気がするんです。
だからこそ、今のうちから「薬膳」というツールからさらに絞って
「あなたらしい」「あなたならでは」のテーマを
見つけておいてほしいなと思います。
ぜひ考えてみてくださいね!
余談ですが、実は「つばめ」で
こういうあなたならではのテーマ、メニュー作りをするための
ワークショップ的なことも今後はやってみたいな、と思っています。
「薬膳」を「仕事」にするには「ビジネス化」するためのスキルも必要ですからね。
いつリリースできるかはまだわかりませんが、
楽しみに待っていただけるとうれしいです♪
■5月の暦■ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
5月に訪れる二十四節気と七十二候の暦です。
教室の生徒さんにお伝えしたり、お店のメニュー作りの目安にしたり
ご相談者さんへのアドバイスの参考にしてくださいね。
◇穀雨…4月20日
雨が多くなり田畑を潤して穀物の生長を助ける時期
・末候:牡丹華(ぼたんはなさく)…5月1日
◇立夏…5月6日
暦では夏のスタート。新緑がまぶしい時期です。
・初候:蛙始鳴(かわずはじめてなく)…5月6日
・次候:蚯蚓出(みみずいずる)…5月11日
・末候:竹笋生(たけのこしょうず)…5月16日
◇小満…5月21日
陽気が満ち、万物の生長がぐんと進む頃。
・初候:蚕起食桑(かいこおきてくわをはむ)…5月21日
・次候:紅花栄(べにばなさかう)…5月26日
・末候:麦秋至(むぎのときいたる)…6月1日
二十四節気とは1年を24等分(約15日間)した季節の暦。
そしてそれをさらに3等分(約5日間)したものが七十二候です。
それぞれの名前は気象や動植物の変化にちなんだものがつけられており、
季節の変化を知る上でとても役に立ちます。
5月とともに元号が変わって新しい時代が始まり、
そしてまもなく季節も夏に入ります。
大きな変化の時期ですね。
今年は春になっても気温がなかなか上がらなかった分、
夏に入ると急激な気温上昇が予想されます。
身体にとっては負担がかかりやすい時期です。
そんな時ほど、夜の睡眠やバスタイムを大切に。
量より質を重視して、しっかりとメンテナンスしておきましょう。
中医学の視点で考えれば、バリアの気である衛気が弱くなると
体は気温変化の影響をもろに受けやすくなります。
だから、疲れの蓄積(=気虚)はNG。
毎日のていねいなリセットの積み重ねが
変化の波を元気に乗り切る原動力になりますよ。
■つばめ薬膳アカデミーからのお知らせ■ーーーーーーーーーーーー
◆薬膳レシピ作成スキルアップ講座◆
ベーシックコース土曜クラス5月18日スタート予定です。
受付は5月13日23時まで。
https://tsubameyakuzen.com/contents_21.html
アドバンスコース新クラススケジュール決定までしばらくお待ちください
https://tsubameyakuzen.com/contents_20.html
いずれのコースも単発での受講が可能です。
◆つばめ体験セミナー◆
まずはこちらから。
講座の雰囲気を体験できるとともに、受講に関して質問もできます。
6月日程調整中。ご希望により開催可能な日もあります。
お問い合わせください。
https://tsubameyakuzen.com/contents_51.html
◆つばめ相談室◆
薬膳を仕事にするあなたのための120分。
仕事をする中で生まれた疑問・お悩みの解決にお役立てください。
https://tsubameyakuzen.com/contents_18.html
◆40代からのエイジングケア・グループカウンセリング◆
体質にあったセルフケアで幸せなエイジングをめざしましょう。
6月のテーマは「更年期」です。日程調整中。お問い合わせください。
https://tsubameyakuzen.com/contents_55.html
◆渡辺真里子のLINE@、配信しています。
季節の暦の節目にその時期におすすめの食材・養生法などをお知らせします。
メッセージで食材名を送信すると、その食材の薬膳的効能もお伝えしています。
出先でちょっと効能を調べたい、という時にご利用くださいね。
https://line.me/R/ti/p/%40wli3938k