神戸市・薬膳専門家さんのための教室 つばめ薬膳アカデミー
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【月刊つばめ通信】イライラしている人にそのイライラ、さてどう伝える?

2019/03/01
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薬膳を仕事にする人のためのメルマガ
月刊つばめ通信 2019年3月号
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こんにちは。渡辺真里子です。
このところずいぶんと暖かい日が続いていますね。
今年は季節が進むのも早いような気がします。

中医学では春は肝が盛んになる季節ととらえますね。
そして起こりやすいトラブルのひとつに、
肝のアンバランスによるイライラが挙げられます。
今年は暖かくて陽気の上昇も早くから始まっているので
イライラを感じ始めるのも例年より早いかもしれません。

そこで薬膳の出番…、となるわけですが、
例えば○○ ○○さんのように
薬膳の知識をお持ちの人ならいいのですけれど
知識のない人にいきなり「イライラしてますよね」とは言いにくいもの。
なかなか受け止めてもらえなかったりします。

そこで、そんな時には伝え方に工夫が必要、ということで
今回は、こんなふうに伝えてみると受け入れてもらいやすいかも、
というお話です。


 

ーーー

 

 

なんだかイライラする、という時って

結構本人的にはつらかったりしますよね。

詳しく言えば

「原因はわからないけどなんだかイライラする」

ということなので

どう対処したらいいのかわからないですし。

自分をうまくコントロールできないことが腹立たしくて

さらにイライラを増幅させてしまったりしますから。

 

とはいえ、それを人から指摘されることはけっこうイヤなもの。

私の「体質タイプ・コンサルティング」では

いわゆる気滞の体質を「イライラのサファイアタイプ」としているのですが

この「サファイアタイプ」に当てはまる人にそうお伝えすると

だいたい半数の人には信じてもらえません(笑)

なかなか手強い。。。

 

でもコンサルティングさせていただいているからには

そこはご納得いただかないといけないわけで。

じゃあそんな時にどうお伝えしているか、というと、

 

「まわりから攻める」

 

これにつきます。

 

あ、攻めるというとちょっと語弊があるかな。

「イライラ」を直接指摘せずに、関連する症状や例をあげながら

「気づいてもらう」というのが正しいのかもしれません。

 

 

例えば。

 

イライラという症状は気滞の状態で見られる症状のひとつです。

なので、気滞で起こりやすい他の症状をいろいろ例に挙げて

まずは「自分は気の巡りが悪い」ということを気づいてもらう

という方法があります。

 

腹部の膨満感

胸や脇腹の張りや痛み

げっぷやおならがよく出る

などは、わりと「そういえば…」と

気づいていただけることが多い症状の例です。

あと、気滞ということは身体が緊張状態にあるということなので

知らず知らずのうちに体に力が入っているとか

こぶしを握っているとか、

きつく噛み締めている、ということも起こりがちだっりします。

 

 

そしてもうひとつの方法は、

こういった気滞の症状をひととおり紹介した上で

気滞によい食べ物を紹介する、という方法。

気滞にいいものというと「柑橘類」や「香味野菜」など

香りの良いものが多いですよね。

 

これには私にとって忘れられない事例があります。

 

とある講座で、気滞の養生法についてお話ししていたときのことです。

その時ももちろん、気滞とはこうこうこういう状態で、こんな症状があって

で、みかんとか柑橘類を食べると気の巡りをよくしてくれますよー

というお話をしていました。

そうするとその時間が終わった後、受講生さんの中のひとりの女性が

私の方に近づいてこうおっしゃったんです。

 

「私、最近朝出勤前に必ずみかんを食べて出かけてるんです。

 なんだか無性に食べたくてわけもわからず食べていたんですが、

 これって実は気滞だったからなんですね!」

 

そう、つまり、

その方はイライラなどは自覚していなかったけれど

なぜだか無性にみかんが食べたいということは自覚していた。

そしてその謎が、気滞の説明を聞くことで解けた、というわけです。

 

体はとても正直です。

食べ物の「無性に食べたい」という感覚は

体からのサインでもあったりします。

だから、具体的な症状でピンと来なければ

食べ物の好み、特に無性に食べたいと思うようなものはないか

ということを聞き出してみるのも

ご自身の体調に気づいていただくきっかけになったりするのです。

そしてそれはその方自身の安心につながります。

 

 

教室などをされていたりすると

生徒さんから体調の相談を受けることもしばしばあることと思います。

そんな時に、うまくピンと来ないようであれば

「まわりから攻める」ということをやってみてください。

意外にすんなりと気づいてもらえるかもですよ。

 

 

 

■3月の暦■ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

3月に訪れる二十四節気と七十二候の暦です。

教室の生徒さんにお伝えしたり、お店のメニュー作りの目安にしたり

ご相談者さんへのアドバイスの参考にしてくださいね。

 

◇雨水…2月19日

 雪が雨に変わる頃。梅もそろそろ咲き始めます

・末候:草木萌動(そうもくめばえいずる)…3月1日

 

◇啓蟄…3月6日

 冬眠していた虫たちが地上に這い出してくる頃

・初候:蟄虫啓戸(すごもりむしとをひらく)…3月6日

・次候:桃始笑(ももはじめてさく)…3月11日

・末候:菜虫化蝶(なむしちょうとなる)…3月16日

 

◇春分…3月21日

 ここから地上を陽気が支配します。気温もぐっと高まる頃

・初候:雀始巣(すずめはじめてすくう)…3月21日

・次候:桜始開(さくらはじめてひらく)…3月26日

・末候:雷乃発声(かみなりすなわちこえをはっす)…3月31日

 

 

二十四節気とは1年を24等分(約15日間)した季節の暦。

そしてそれをさらに3等分(約5日間)したものが七十二候です。

それぞれの名前は気象や動植物の変化にちなんだものがつけられており、

季節の変化を知る上でとても役に立ちます。

 

今月はいよいよ春分がやってきます。

陰陽の考えでは、1年の中でとても大きなエネルギー転換のポイント。

これまで地上を支配してきた陰気がいよいよ地下に潜り、

地下で徐々に増してきた陽気が地上に現れます。

「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉があるように、

気温も上昇して一気に春の訪れを感じる時期です。

 

とはいえ、服装はぜひ厚着を心がけるようにしましょう。

春は風がよく吹くので、ちょっとしたスキにバリアの気・衛気を破られ

カゼをひいたり、寒さによって体調を崩しやすくなります。

これから先、夏に向けて気温が上昇するのにいち早く身体を慣らすためにも

ちょっと厚着め、がこの時期はおすすめです。

 

 

 

■つばめ薬膳アカデミーからのお知らせ■ーーーーーーーーーーーー

 

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まずはこちらから。

講座の雰囲気を体験できるとともに、受講に関して質問もできます。

4月は7日(日)午前開催です。受付は3月31日23時まで。

https://tsubameyakuzen.com/contents_51.html

 

◆つばめ相談室◆

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仕事をする中で生まれた疑問・お悩みの解決にお役立てください。

https://tsubameyakuzen.com/contents_18.html

 

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体質にあったセルフケアで幸せなエイジングをめざしましょう。

4月のテーマは「皮膚トラブル」です。受付開始しています。

https://tsubameyakuzen.com/contents_55.html

 

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現在スタートに向けて鋭意作業中。

「季節の養生」「日々の食養生」をより身近に

タイムリーに感じていただけるような内容になる予定です。

準備でき次第、ホームページ、ブログで登録開始のご案内をいたします。

楽しみにお待ちくださいね!