神戸市・薬膳専門家さんのための教室 つばめ薬膳アカデミー
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アドバンスコース6回目は「血虚の薬膳」がテーマでした

2018/10/23
アドバンスコースのメインテーマは「体質に合わせた薬膳」。

8つの体質ごとに、その特徴を復習したり、さらに細かくタイプ分けをして
その体質にぴったりあった薬膳の組み立て方を学んでいます。

先日は「血虚」体質の薬膳について学びました。




「血虚」ってね、女性にとっては日頃から注意しておきたいこと。

女性の身体機能の特徴である、生理、妊娠、出産、授乳、
この全てに「血」が深く関わっていますから。

そもそも女性の体は血を消耗しやすくできているわけですね。

養生の観念が日常生活の中にしっかりと溶け込んでいる、中国や台湾、香港では
産後とか生理後のケアがしっかりしていて
若い人でも生理の後にはちゃんと消耗した血を補うよう、
食事をとったり、薬(いわゆる漢方薬ですけれど)を飲んだりしています。

日本でも、このあたりの意識が高まるといいんですけどねー。

そうすると、もっと元気な女性が増えるんじゃないかなあ。


ところで、
さっき「女性の体は血を消耗しやすい」と書きましたけれど、
実は最近男性にも「血虚」が増える傾向にあります。

なぜかというと、
頭脳労働をする人が増えたり、パソコンやスマホなどを長時間見る人が増えているから。

中医学で、血は精神を養ったり、組織・器官を養ったりする働きを持つわけで
そうすると、
頭を使ったり、目を使ったりするとそれだけ血を消耗する、ということが言えますよね。


だいぶ前の話になりますが、
以前講師をしていた、某漢方薬局さんのスクールの講座の中で
チェックシートを使って自分の体質を知る、という時間がありました。

いつもだいたい傾向があって、
血虚は大半の女性が当てはまっていたし、
男性は(そもそもクラスに1人いるかどうかという感じですが)
気虚が当てはまるケースが多かったです。

ところが、あるクラスではちょっとおもしろい結果になりました。

そのクラス、珍しく男性が3人いらっしゃったのですけれど、
その3人全員が「血虚」に当てはまっちゃったんです。

(年代はバラバラですが、20〜30代の若い人もおられました)

これ、かなり珍しい。。。

と同時に、これだけパソコンやスマホが普及していて
深夜まで起きている人も多くなってきていることを考えると、
これからは男性でも血虚の人増えるかもなー、とその時思いました。


さて、話を元に戻して、

とはいえ、まずは女性から血虚ケアが広がるといいな、と思います。

そもそもそういう身体の構造ですからね。

台湾では、コンビニに四物湯という血を補う漢方薬がブレンドされたドリンクが
フツーに売られているんですが、
日本でもいつかそんな風にならないですかねー。